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エルホリ80開発経緯・第1話

 

私がアカメ釣りを始めたのは2012年の夏。

アカメ釣りにのめり込む前までは、琵琶湖のオカッパリで竿を振っていた事もあり、初めはバス釣りの延長でアカメ釣りを行っていた。

昔も今も、シーバス釣りの延長でアカメ釣りをなさる方も多いと思う。

 

今でこそシーバスはベイトタックルが流行ってきているが、ビックベイター以外はスピニングで狙う事が多いのではないだろうか。

 

スピニングはPEタックルのバランスやドラグ性能もあって、市場に売っている強いシーバスタックルで魚をコントロールし易かった。

 

釣り方もミノーやバイブレーションが使われる事が多く、正にシーバス釣りの延長にアカメ釣りがあったように思う。

 

ひと昔前までは、強スピニングにブルーオーシャンがついていたら、

 

『こんばんは!アカメ釣りですか?』

 

と話しかけたものだ。

 

当時の私のタックルは、中身を改造したベイトにPE6号。XXHのレギュラーテーパーの7.7ftにビックベイトがブラ下がっていた。

 

意気揚々とストラクチャーにルアーを放り込んでいた。

恥ずかしながらケンカファイトだった。

 

強いと言われるアカメを力でねじ伏せたかったのだ

 

運良くアカメをヒットさせてもことごとく敗北した。

 

ラインブレイク・ルアー破損・スナップ破損・フック曲り・折れ

 

明らかにパワーバランスが取れていなかったのだ。

 

壊れなかったのは、ボンバダリングと竿だけだった。

 

脆弱部位に集中する負担が問題だった事は2012年の夏に痛い程よく分かった。

悔しくて、浦戸湾で発展したスピニングの釣りを勉強して、ルアーや竿をイジり倒した。

レバーブレーキまで持ち出した。

アカメ用スピニングも何本自作した事だろう

しかし、やり込んでいけば行くほど、慣れ親しんだベイトタックルで慣れ親しんだルアーを操作したくなってくるのだ。

私にとっては、スピニングにPE3号でバイブ・ブルーオーシャン115〜ジョイクロクラスをコントロールするのはいまいち高揚感が無い。

 

まるで豚カツに醤油をかけて食べている気分なのだ。

 

名古屋人なら味噌でしょ!

って具合に慣れ親しんだ方法が1番だと思っている

(分かり難かったらすみません)

 

強スピニングを勉強したお陰で、パワーバランスも大体把握出来た。

 

有り難い事にアカメはルアーをあまり選ばない。

 

バス程多彩では無いにしろ、ゲームフィッシュとして成立している。

だったら慣れ親しんだバスルアーを扱い易い、PE用ベイトタックルを作ろう!

と開発がスタートしたのが

 

El Horizonte 80

だったのである。

 

開発テーマは

『柔よく剛を制す』

 

大きなアカメにパワー勝負を挑めば、ルアー・針・糸に大きな負担をかけてしまう。

ムチッとしていて張りがあるが、バットまで良く曲がり、ルアー・針・糸を守りながらアカメとファイト出来る竿が必須だった。

PEの糸がらみを軽減させる為のスパイラルガイドで組んだファーストプロトにてクランキング。

1mのアカメが微笑んでくれた。

針は少し曲がったものの、ルアーの破損は無かった。

スタートにしては竿も釣果も上々の出来だった!

次回からは針と糸とルアーについてお話し出来ればと思います!

宜しくお願いします!

釣場でのガイドセッティング

3月末の新月大潮で浦戸湾・湾内を中心に釣り歩いた。

河川ばかりがピックアップされ、シーバスメインでまぐれでアカメを狙いとしているアングラーが多いのだろうからしょうがないのだが。

 

天邪鬼に湾内で釣りをしていると色々な事に気付く。

 

この季節は夏の様にベイトに付いてボイルしているなんて事はマズ無い。

しかし

蟹が捕食される姿を3回も見た。

3回もあればマグレでは無いだろう。

 

深いエリアは濁って見えないので、勿論浅いエリアだ。

 

浅瀬に魚体を横に倒して啄んでいた。

完全に足元だ。

ディープウェーディングなどしたら、まんまと後ろで捕食しているなんてハメになる

 

来春は水辺から距離を取ってアプローチしようと思う。

なんだか琵琶湖のバスみたいだなw

 

 

話は変わって、やっちゃんのオススメでベイトのストローガイド!?(名前は決まっていない!?)をエルホリ80のブランクスで使用してみた。

このガイドシステム実に面白い!

今まで何故やらなかったんだろう?

と思わされる程だ。

久々に探究心に火がついた!

ガイドは現場で変えるのが最も効率が良い。

直ぐに交換した効果が分かるからだ。

机の上では分からなかった事もチョチョいとテスト出来るのだ!

新しい発見は面白くて仕方ない。

エルホリ80 の開発時に何十回も現場でガイドを交換した事を思い出す。

今回はロッドラッパーまで持って来てしまった

とまらないですね!

釣りする時間が減っちゃいますw

南無阿弥陀w

3月のアカメ釣り

4日間湾内にこだわってアカメ釣りをしてみた。

 

なぜなら私の3月の高知県の釣行日数は10日前後しかデータが無い。

 

なんとも有り難い事にエキスパートの方々は皆様河川をオススメして下さるのだ。

結果が出ている方法を教えて下さるのだから素直に河川に入れば良いのである。

 

しかし自分にはよく分からないのだ。

どのタイミングで?

水温が何度前後から?

ベイトのからみで?

湾内が調子良くなるのか。

 

天邪鬼ではあるが敢えて釣り難いであろう湾内で釣りをしてみた。

どんな時も同じ場所で竿を出してみる事は重要だと思っている。

皆が言っているから。では無く

敢えて遠回りしてでも実体験する事が大切だと思う。

 

 

見えなかったものが見えてくる。

自分のルアーゲームをより面白くする為に。

私はあくまでも遠征者。

毎日浦戸湾で竿を振るジモティーには到底知識量は及ばない。

 

最盛期のアカメの推移は7年目ともなればなんとなくは分かるが、11月〜3月のデータが明らかに不足しているのだ。

(K川夕方満潮下げ始め水温)

(K河川深夜干潮潮止まり水温)

 

(K河川早朝満潮水温)

(湾内西岸夕方満潮時水温)

(湾内西岸深夜干潮潮止まり水温)

色々な場所で水温を調べてベイトを見てみる。

自分の中でやっと色々と答えが繋がってきた

2020年3月アカメ遠征

3ヶ月ぶりの高知県にお邪魔しております!

 

先ずは挨拶を済ませてから

各河川・湾内をグルグル見周っております。

3月の浦戸湾は2回目なんですが、まぁアレですね

目に見えるベイトはマイクロベイト一色です

 

遂に我が愛車も新車購入から3年経っておりませんが、10万キロを走破しました。

高知に来る際だったので縁起が良いと前向きに捉えて竿振らせて頂きます!

残り数日ですが、高知県の皆様宜しくお願い申し上げます!

コッコ中屋氏のモンストロ

20191231

平均水位より3〜4mも高い悪条件からか、大型ピーコックとの遭遇は無い。

午前中は珍しい個体を釣りに行こうと小さな小川(イガラッペ)で釣りをすることになった。

イガラッペを遡る

流れが緩やかになる場所では、沢山の魚たちを見ることができる。

ジャックンダ

全くスレていない為、1投で躊躇なく食ってくる。

魚を見つけたら確実に釣れる。そんな状況だ。

 

1匹釣って飽きたので私はカメラマンに転向!

 

コッコ中屋氏がモリモリ釣る

素早く私が写真を撮る

即リリース!

という流れるようなナイスコンビネーションである。

これは白色ベースの個体

眼も模様も大変美しい!

是非パソコンでアップしてご覧下さい

 

同じ場所から釣れた2

多分、ペアではないだろうか

綺麗な個体は心を癒してくれる

 

 

昼食を取った後は本命を狙ってあちこち駆け回る。

 

このエリアは本当にボット(川イルカ)が多い。

ピロテーロのジェットリオもイライラしている。

ボットがいると大型ピーコックはブッシュの中に身を隠してしまうからだ。

水位が高いこともあって川イルカが泳げる行動範囲が増えていることもあるだろう。

 

アマゾンでは命の象徴として扱われる川イルカ

 

 

しかしながらピーコックの天敵とあっては厄介者になってしまう。

 

ここぞというポイントには必ずいる。

ここもダメだ

移動しよう

 

 

移動したとあるラーゴ()でのことだ。

辺りを見渡していると

 

ラーゴ(川と繋がった池)にまでボット(川イルカ)がいるではないか!

 

何てことだ!!

 

気づくと何故かコッコ中屋氏はボットに向かってマジックスティック110をキャストしていた。

 

マジックスティックがアンタレスDCMDのキーンとカン高いブレーキ音にのって空を切っている時に私はハッと気が付いた。

 

あれはボット(川イルカ)では無い!!

 

見たこともないような巨大なピーコック・アスーが水面でホバーリングしているのだと!

 

琵琶湖で初めて巨バスを見た釣り人が、大型の鯉と勘違いするアレに似ている。

 

コッコ中屋氏のキャストは美しく、

巨大ピーコックの2mほど斜め後ろにマジックスティックは着水した。

 

コッコ中屋氏は何事もなかったかのようにルアーをアクションさせ始めた。

 

着水音に気が付いた巨大ピーコックが振り向いて巨大な頭部が水面に映し出される

 

動いた後ろには巨大魚特有の、渦のような水流が出来ていた。

 

中屋氏

「えッ!!!」

 

それは驚くだろう。

中屋氏はボットだと思ってキャストしていたのだ!!

 

気づいた時には既にマジックスティックは巨大ピーコックの目と鼻の先

 

アカメのバイトよりド派手な爆発音とともに、瞬く間にマジックスティックは巨大ピーコックの口の中に吸い込まれた!!

 

中屋さん

「イヨッシャァ〜!!」

 

 

まさにボンバダアグア!!

TERU氏の名竿モレーナが絞り込まれようとしたその時!!

 

あっけなく糸が切れた…

 

まるでナイフで切ったかのように抵抗なく切れたのだ

 

中屋さん

「えッ!!???」

「なんで〜ッ!!??」

 

何故切れたのか私も理解できなかった

 

しかも切れたルアーは浮いているでは無いか

 

中屋さん

「タカシ!!投げて!!まだ針はかかってない!!!」

 

私は心の葛藤を抑えて中屋氏に言った

「アレは中屋さんの魚です!!

中屋さんが釣って下さい!!」

 

中屋氏は軽くうなずいて竿を持ち替えてキャストを続けた

しかし巨大ピーコックは2度と姿を現さなかった

 

ジェットリオがバンッと悔しそうに舟を叩いた

 

「モンストロ!! (怪物だ)

「プリメーラベース!! (初めて見た)

「タウベース イグワウ レコードムンディアル!!

(多分世界記録と同じだ)

 

本当に悔しそうなジェットリオの表情から如何に千載一遇のチャンスを逃したかを実感した我々は途方に暮れるしかなかった。

 

メジャーで計測していない魚のサイズを語るのはナンセンスだが、1mを超えようというとんでもない個体だった。

 

コッコ中屋氏に至っては死んだ魚の眼のように瞳孔が開いている

 

とりあえず浮いているマジックスティックを回収しよう!

どこから切れたか分かるはずだ…

 

回収したマジックスティックを見て我々は唖然とした

100cm120cmとってある80ポンドナイロンリーダーが、

ちょうど真ん中の50cm付近でナイフで切ったかのようにスパッと切れていたのだ。

 

それを見たジェットリオはこう言った

 

多分ルアーが小さいので、バイトの際にエラからルアーが飛び出してしまい、反転してエラで切れたのではないか?と言うのだ。

 

私も同意見だった。とんでもないビッグバイトだったのだ。

アスーの狂暴なバイトは、実際に見たことの無い人はには説明すら難しい。

仮に動画撮影したとしても伝わらないだろう。

ブラックバスやアカメ同様の吸い込みバイトの超ド級版である。

20グラム前後のルアーならエラを通り抜けても全く不思議では無いパワーなのだ。

 

コッコ中屋氏が口を開いた

GT

 

コッコ中屋氏はブリブリとコッコを撒き散らすだけの、おもしろいおっさんでは無い。

写真のような巨大なロウニンアジや琵琶湖のロクマルなどを釣り上げるエキスパートアングラーである。

 

こんな魚を釣り上げるエキスパートがGTと同様のタックルセッティングだと言っているのだ…

生半可な相手では無かった。

 

テクニックもタックルセッティングも万全だった

 

しかし何よりも運が無かったのだ。

 

きっと運を出し切ってしまったのだろう

 

※この写真は中屋氏の同意を得て使用しております