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20191231

平均水位より3〜4mも高い悪条件からか、大型ピーコックとの遭遇は無い。

午前中は珍しい個体を釣りに行こうと小さな小川(イガラッペ)で釣りをすることになった。

イガラッペを遡る

流れが緩やかになる場所では、沢山の魚たちを見ることができる。

ジャックンダ

全くスレていない為、1投で躊躇なく食ってくる。

魚を見つけたら確実に釣れる。そんな状況だ。

 

1匹釣って飽きたので私はカメラマンに転向!

 

コッコ中屋氏がモリモリ釣る

素早く私が写真を撮る

即リリース!

という流れるようなナイスコンビネーションである。

これは白色ベースの個体

眼も模様も大変美しい!

是非パソコンでアップしてご覧下さい

 

同じ場所から釣れた2

多分、ペアではないだろうか

綺麗な個体は心を癒してくれる

 

 

昼食を取った後は本命を狙ってあちこち駆け回る。

 

このエリアは本当にボット(川イルカ)が多い。

ピロテーロのジェットリオもイライラしている。

ボットがいると大型ピーコックはブッシュの中に身を隠してしまうからだ。

水位が高いこともあって川イルカが泳げる行動範囲が増えていることもあるだろう。

 

アマゾンでは命の象徴として扱われる川イルカ

 

 

しかしながらピーコックの天敵とあっては厄介者になってしまう。

 

ここぞというポイントには必ずいる。

ここもダメだ

移動しよう

 

 

移動したとあるラーゴ()でのことだ。

辺りを見渡していると

 

ラーゴ(川と繋がった池)にまでボット(川イルカ)がいるではないか!

 

何てことだ!!

 

気づくと何故かコッコ中屋氏はボットに向かってマジックスティック110をキャストしていた。

 

マジックスティックがアンタレスDCMDのキーンとカン高いブレーキ音にのって空を切っている時に私はハッと気が付いた。

 

あれはボット(川イルカ)では無い!!

 

見たこともないような巨大なピーコック・アスーが水面でホバーリングしているのだと!

 

琵琶湖で初めて巨バスを見た釣り人が、大型の鯉と勘違いするアレに似ている。

 

コッコ中屋氏のキャストは美しく、

巨大ピーコックの2mほど斜め後ろにマジックスティックは着水した。

 

コッコ中屋氏は何事もなかったかのようにルアーをアクションさせ始めた。

 

着水音に気が付いた巨大ピーコックが振り向いて巨大な頭部が水面に映し出される

 

動いた後ろには巨大魚特有の、渦のような水流が出来ていた。

 

中屋氏

「えッ!!!」

 

それは驚くだろう。

中屋氏はボットだと思ってキャストしていたのだ!!

 

気づいた時には既にマジックスティックは巨大ピーコックの目と鼻の先

 

アカメのバイトよりド派手な爆発音とともに、瞬く間にマジックスティックは巨大ピーコックの口の中に吸い込まれた!!

 

中屋さん

「イヨッシャァ〜!!」

 

 

まさにボンバダアグア!!

TERU氏の名竿モレーナが絞り込まれようとしたその時!!

 

あっけなく糸が切れた…

 

まるでナイフで切ったかのように抵抗なく切れたのだ

 

中屋さん

「えッ!!???」

「なんで〜ッ!!??」

 

何故切れたのか私も理解できなかった

 

しかも切れたルアーは浮いているでは無いか

 

中屋さん

「タカシ!!投げて!!まだ針はかかってない!!!」

 

私は心の葛藤を抑えて中屋氏に言った

「アレは中屋さんの魚です!!

中屋さんが釣って下さい!!」

 

中屋氏は軽くうなずいて竿を持ち替えてキャストを続けた

しかし巨大ピーコックは2度と姿を現さなかった

 

ジェットリオがバンッと悔しそうに舟を叩いた

 

「モンストロ!! (怪物だ)

「プリメーラベース!! (初めて見た)

「タウベース イグワウ レコードムンディアル!!

(多分世界記録と同じだ)

 

本当に悔しそうなジェットリオの表情から如何に千載一遇のチャンスを逃したかを実感した我々は途方に暮れるしかなかった。

 

メジャーで計測していない魚のサイズを語るのはナンセンスだが、1mを超えようというとんでもない個体だった。

 

コッコ中屋氏に至っては死んだ魚の眼のように瞳孔が開いている

 

とりあえず浮いているマジックスティックを回収しよう!

どこから切れたか分かるはずだ…

 

回収したマジックスティックを見て我々は唖然とした

100cm120cmとってある80ポンドナイロンリーダーが、

ちょうど真ん中の50cm付近でナイフで切ったかのようにスパッと切れていたのだ。

 

それを見たジェットリオはこう言った

 

多分ルアーが小さいので、バイトの際にエラからルアーが飛び出してしまい、反転してエラで切れたのではないか?と言うのだ。

 

私も同意見だった。とんでもないビッグバイトだったのだ。

アスーの狂暴なバイトは、実際に見たことの無い人はには説明すら難しい。

仮に動画撮影したとしても伝わらないだろう。

ブラックバスやアカメ同様の吸い込みバイトの超ド級版である。

20グラム前後のルアーならエラを通り抜けても全く不思議では無いパワーなのだ。

 

コッコ中屋氏が口を開いた

GT

 

コッコ中屋氏はブリブリとコッコを撒き散らすだけの、おもしろいおっさんでは無い。

写真のような巨大なロウニンアジや琵琶湖のロクマルなどを釣り上げるエキスパートアングラーである。

 

こんな魚を釣り上げるエキスパートがGTと同様のタックルセッティングだと言っているのだ…

生半可な相手では無かった。

 

テクニックもタックルセッティングも万全だった

 

しかし何よりも運が無かったのだ。

 

きっと運を出し切ってしまったのだろう

 

※この写真は中屋氏の同意を得て使用しております